2学期始業式 式辞

2017年09月01日

皆さんおはようございます。充実した夏休みを過ごすことができましたか。もうすでに授業が始まっている学年・コースもありますが、本日2学期の始業式を行います。

 

本日のテーマは「多様性って何?」です。多様性を英語でいうとdiversityです。1学期の始業式で、本校が東京2020オリンピック・パラリンピック教育実施校に認証されたとお伝えしました。認証された学校は次の3つの要素を、教育プログラムに組み込む必要があります。➀オリンピック・パラリンピックやスポーツの価値を理解する。➁多様性について理解する。➂主体的・積極的な参画です。

 

そこで本日は多様性をテーマにしました。みなさんはNHK-BSで放送されている「cool Japan」という番組を知っていますか。この番組は日本に暮らす私たちにとっては当たり前と感じることでも、外国人から見ると不思議に感じたり、素晴らしく感じたりするということを主題に作られています。例えば「日本人への大疑問 ~なぜ日本の家は○○なの?」というタイトルの番組では、外国人の感性からすると「日本人はなぜ新築が好きなの?」「なぜ日本人の家は物だらけなの?」「なぜ日本人は小さな家に住めるの?」など不思議に感じると伝えていました。また、フィギアの制作、少女漫画の存在、駄菓子などにクールさを感じたりします。感性、文化、習慣の違いが日本と外国、外国でも国によって違いが浮き彫りになり、面白い番組です。日本と外国、外国でも国によって違いがあるのは、分かりやすく納得しやすいですね。

 

では、自分と周りにいるクラスメイトとの違いはどうでしょう。大人になってもそうですが、自分=標準(スタンダード)と思いがちです。これはある面仕方のないことで、赤ちゃんの頃から育ってきた環境や価値観を土台して今を生きているのですから。でも、少し気を付ければみなさんには理解することができます。自分が標準ではなく、みんなそれぞれ違いがあることを、自分もその違いの一人であることを。昔の人もそれには気づいていて、三者三様・十人十色・百人百様・千差万別などの言葉があります。違いがあることを前提にどう理解し合えるかが大切ですね。

 

違いがあるのは当たり前と思えたとき、言い換えれば人の多様性を認められたその先には、何があると思いますか。本当の「自分らしさ」にたどり着けるのではないかと私は思います。人が自分のことをどう思っているとか、気にする必要がなくなります。お互い安心して、ありのままの自分でいたいですね。

1学期終業式 式辞

2017年07月20日

皆さんおはようございます。本日1学期の終業式を迎えました。この3か月半ほどを振り返り、比較的自由時間の多い夏休みに生かし、有意義に過ごしてもらいたいと思います。

さて、今日は「未来に生きるチカラ」というタイトルで話をします。中学生には少し難しい言葉も出てきますが、よく聞いてください。

 

20年ほど前から、未来の社会は知識基盤社会になる、人口減少が進み少子・超高齢社会になる、高度情報化社会になる、グローバル社会になると言われてきました。これは現在進行形で、これから先の皆さんが社会で活躍するころには、一層進み今とは大きく変わった社会になるであろうと予測されています。そのような時代を生きていくには、どんな力を身に着けておく必要があると思いますか。学歴or資格、基礎学力or専門知識、体力or耐力、英語力or日本語能力、勤勉さor大胆さ、努力or才能でしょうか。

溝上慎一さんは「自律エンジンを持つこと」と言っています。この方は京都大学の教授で、いち早く大学の講義にアクティブラーニングの手法を取り入れ、伸びる学生の調査研究をしています。溝上さんは「どんな高校生が大学・社会で成長するのか」という本の中で、次のような高校生がその後成長すると言っています。「授業外学習を積極的に行っている」「課外活動を積極的に行い、良好な対人関係を築いている」「自分の将来に向けたキャリア意識を持っている」です。これらのことを積極的に行える気持ちを自律エンジンと呼んでいます。

また、溝上さんは自律エンジンをもって入学してくる学生は、出身高校や入学した大学の偏差値にかかわらず、次のような特長を持っていると言います。➀他者理解力「人の話を聞くことができる、自分とは異なる意見や価値を尊重することができる」、➁計画実行力「計画や目標を立てて日々を過ごすことができる、時間を有効に使うことができる」、➂コミュニケーション/リーダーシップ力「他の人と議論することができる、リーダーシップをとることができる」、④社会文化探求心「社会の問題に対して分析したり考えたりすることができる、異文化や世界に関心を持つことができる」

未来を生きる力のもとは、皆さんが「今・ここ」を精一杯生きることです。そこでそれぞれの自律エンジンを育むことです。今あなたの自律エンジンは何馬力ですか?

1学期始業式 式辞

2017年04月08日

皆さん、おはようございます。昨日入学式を行い、中学37名・高校233名の新入生を迎えました。さあ、1年の始まりです。気持ちも新たにいいスタートを切りましょう。

 

今日は1年のスタートに際して、大きく3つのことをお話しします。まず最初は皆さんが充実した1年を送るために、「どうすれば成果を出せるのか」というテーマで考えてみましょう。何かに取り組んで成果を出そうとするとき、3つの要素が関係しています。「心構え」と「時間」と「集中力」です。この3つが相乗効果を発揮します。それぞれ10段階あるとして、3要素とも最高レベルであれば、10×10×10=1000の効果になります。それぞれ平均的なレベルであれば、5×5×5=125の効果になります。それぞれの要素は半分になっただけなのに、効果は1/8になってしまいます。では最大限に効果を引き出すにはどうすればいいのでしょうか。

まず「時間」ですが、限りがあるので極端に増やすことはできません。授業や部活の練習時間など、あらかじめ割り振られた時間や通学など隙間時間を有効活用すること、睡眠時間を確保すること。

次に「心構え」ですが、時間と違って内容次第で高いレベルに持っていけます。目標設定はできていますか、達成のためのプランは考え抜きましたか、達成時のイメージを描いていますか。

3つ目の「集中力」ですが、これをつけるためにはトレーニングが必要です、長時間集中は無理なので生活にメリハリが必要です、自分でコントロールできるようになると最強です。最大効果が出せるようチャレンジしてください。

 

2つ目の話は「東京2020オリンピック・パラリンピック教育実施校」についてです。本校は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会より、西日本で初めて「東京2020オリンピック・パラリンピック教育実施校」に認証されました。このマークは認証を受けた学校しか使うことはできません。また、認証を受けた学校は「東京2020教育プログラム」を実施していくことになります。その内容は大きく分けて3つです。➀オリンピック・パラリンピックやスポーツの価値を理解する、②多様性について理解する、③主体的・積極的な参画です。実施の年まで一緒に学習を深めていきたいと思います。本日は学習の1回目として、オリンピックに出場した先輩を紹介します。6人おられます。内2名がメダリストです。まず高校出身のメダリスト、森岡栄治さん、1968年メキシコオリンピック、ボクシングで銅メダル。次に中学出身のメダリスト、沖口誠さん、2008年北京オリンピック、男子体操団体で銀メダル。後は高校出身の方です。谷公市さん、1972年ミュンヘンオリンピック レスリング90Kg 7位。石森公一さん、1984年ロサンゼルスオリンピック レスリング 100Kg 7位。高見公明さん、1984年ロサンゼルスオリンピック ボクシング。山村敏之さん、1988年ソウルオリンピック、ハンドボール。本日は紹介にとどめます。皆さんで先輩たちを、他の競技を調べてください。

 

最後にいい報告です。中学校ハンドボール部が、春の全国中学校ハンドボール選手権大会で、7年ぶり2回目の優勝を飾りました。みんなで健闘をたたえ、拍手を送りましょう。

新入生の皆さん、保護者の皆さま ご入学おめでとうございます

 

今日から新入生の皆さんは、浪商中学校・高等学校の一員になりました。生徒・教職員一同 皆さんの入学を心より歓迎いたします。

 

また、中学校・高等学校への入学を祝して、お忙しい中、多くのご来賓の方々にご臨席を頂きました。高い所からではございますが厚くお礼申し上げます。

 

さて、高校は今年で創立96年目、中学校は48年目を迎えました。私立学校にはそれぞれ「建学の精神」があります。「建学の精神」とは学校を創るに当ってどのような教育をし、どのような人材を世に送り出したいのか、創立者の熱い思いがこもっています。本校の建学の精神は「不断の努力により、智・徳・体を修め、社会に奉仕する」です。もう少し砕いていうならば、「その日その日を精一杯生きることで、知識や技能を身に付け、心身を鍛え養い、世の中で役立つ人になってほしい」というものです。

 

入学生のみなさん、これから始まる中学生活や高校生活で、より自分を高めよう成長しようと思っているはずです。その気持ちを大事にし、行動で示してください。私たち教職員は、全力でみなさんをサポートします。そして、3年後、6年後一回りも二回りも成長した皆さんが卒業していくのを、楽しみにしています。世の中で役立つ方法は人それぞれ違います。その方法を見つけるためにも、人と比較するのではなく、自分の「好き」を見つけてください。そのためなら頑張れるはずです。

 

次にみなさんは、思春期と呼ばれる心身ともに大きく変化する時期にいます。この大変で大切な時期を乗り越えるにあったて、皆さんに覚えておいてもらいたいことが3つあります。1つめ、「失敗を恐れないこと」新たなことに挑戦しないと道は開かれません。しかし新たな挑戦の多くは失敗します。2つめ、「失敗を次につなげる」失敗から学ぶことが、謙虚な気持ちがあなたを成長させます。3つめ、「自分と他者は違いがあって当たり前」集団生活する中では、意見の違いによりすれ違ったり、衝突したりすることがあります。最終的には互いの違いを認め合い、適度な距離を取ることが集団の中で生活する上での解決策です。

 

最後になりましたが、保護者の皆さまにはお忙しいと思いますが、今後も懇談会・授業参観・各種説明会等をご利用いただき、学校でのお子様の様子を見たり、聞いたりしていただきたいと思います。また、保護者の皆様と信頼関係を築き、お子様の教育に当たりたいと思います。本校での教育活動にご理解とご協力をお願いいたしまして、入学式の式辞といたします。

三学期終業式 式辞

2017年03月21日

皆さんおはようございます

 

振り返れば、あっという間に1年が過ぎ、三学期の終業式の日を迎えました。3年生は中学校・高校とも卒業式を終え、それぞれの進路に巣立っていきました。皆さんは次の学年に進級することになります。

 

さて、本日は「振り返り 自分の成長を確認する」というタイトルでお話しします。振り返りというのは、行事の後や学期の終わりなど時間の節目によく行います。でも何のためにやっているのか、わからずにやってる人もいるようです。この機会に振り返りの意味を理解してください。

 

まずは振り返りと感想は別物です。面白かったなあ、苦労したけど自分なりに頑張った、次はもう少し上に行きたいな、などは感想です。振り返りとは、目標設定に対して、どこまで出来て、何ができなかったのかを明らかにし、これまでの取り組みの良かった点・問題点や課題を洗い出し、改善策を明らかにすることです。

ちょうどPDCAサイクルのCとDに当たります。PDCAサイクルとは、目標設定に対してP(Plan 計画)、D(Do 実行)、C(Check 評価)、A(Act 改善)を繰り返すことで、同じ過ちを繰り返さず、より目標に近づく仕組みのことです。

 

それでは振り返りのレッスンをしてみましょう。振り返りの方法はいろいろありますが、今日はインタビュー形式でやってみましょう。これから私が質問しますので、皆さんは心の中で思い浮かべてください。それでは始めます。

 

➀この1年の最大の目標を思い出してください

 

 

②その目標に対して、特に頑張ったことは何ですか

取り組みを通して、嬉しかったこと・好きになったことは何ですか

もう一度やってみたいと思うことはありますか

 

 

③自分で工夫したことは何ですか

 

 

④新たに分かったこと・気づいたことはありますか

できるようになったことはありますか

 

 

⑤ほかの人を見て感心したことはありますか

ほかの人をまねしたいと思ったことはありますか

 

それでは最後の質問です。これがたくさんある人は、この1年で大きく成長したと言えます。

 

⑥1年前の自分に会ったとしたら、何をどんなふうに教えてあげますか?

卒業生のみなさん、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。今日は皆さんにとって大きな区切りの日となります。義務教育の期間を終え、今後は自らの意思で学業を継続し人格の完成を目指すことになります。また、今日の卒業式典にご多用の中、学校法人浪商学園理事長 野田賢治様をはじめ多くのご来賓の方々に、ご臨席をいただきありがとうございます。高いところからではございますが、心から感謝申し上げます

 

 
次に、保護者の皆様に申し上げます。3年前、皆様の大切なお子様をお預かりいたしまして、ご期待に添うよう教職員一同、一体となって教育してまいりました。この間、本校の教育活動に格別のご理解とご協力をいただき、本当にありがとうございました。これまでお子様を育ててこられた保護者の皆様には、感無量のものが、おありかと推察いたします。先ほど表彰いたしましたように、皆勤賞をはじめ,外部の団体からも表彰されるなど、多くの活躍があり心強い限りだと思っております。

 

 

さて、卒業生のみなさん、改めて卒業おめでとう。この3年間、教科の学習、クラブ活動、特別活動など学校生活を頑張って過ごしてきました。もちろん思い通りに進んだことも、うまく行かなかったこともあったでしょう。振り返ってみると、失敗の中から多くのことを学び、成長できたように思いませんか。これから始まる高校生活でも、壁にぶつかり、迷い、悩むことがあると思いますが、しなやかに受け止めて対応してください。より一層あなたを成長させてくれるはずです。

 

 

昨年車の自動運転が話題になりました。人工知能の発達は、将来の職業も大きく変え、二十年後には今ある職業の半分は、人工知能やロボットがすることになり、なくなるともいわれました。未来を想像しにくい時代になりました。自分の将来を考えたとき、不安ばかりが出てきそうですね。しかしながらどの時代であっても、その時代を生きる若者にとって未来は不確かなもので、不安であったとも思えます。そんな不安の中で自分の将来を手探りしていくときのキーワードは、自分の「好き」を見つけるだと思います。自分の「好き」を見つけることは案外難しいことです。なぜなら、見つけようと努力すればするほど、それは遠ざかっていくように思います。見つけることを目的にせず、今を精一杯生きることが見つける方法だと思います。中学三年生の自分、高校一年生の自分を精一杯生きることで、自分の「好き」を見つけることにつながるのです。そのきっかけは様々で、たまたまの人との出会い、たまたま見たTV番組、たまたま読んだ本など。もうすでに出会っている人がいるかもしれません。

 

 

みなさのこれからの人生で、そんなきっかけに出会い、自分の「好き」を見つけることをお祈りし、式辞といたします。

只今、二百三十ニ名の皆さんに卒業証書を授与しました。卒業生、並びに保護者の皆様、誠におめでとうございます。

また、第六十九回卒業証書授与式を挙行するにあたり、ご多用の中、学校法人浪商学園野田理事長様をはじめ、多くのご来賓の方々のご臨席をいただきありがとうございます、高いところからではございますが、心より御礼申し上げます。

 

保護者の皆様には、今、晴れやかに巣立ちいくお子様の英姿を目の前にされ、夫々幼いころからの生い立ちを思い出されるなど、感慨もひとしおのことと存じます。

高校時代は心身ともに大きく成長する時期でありますが、あり余るエネルギー故に、時に親としてご苦労も多々おありになったことと存じます。歴史と伝統を誇る本校の卒業生と言う栄誉は、お子様の努力の結晶であると同時に、絶えずお子様を励まし温かく育んでこられました保護者の皆様方の薫陶のお蔭でもあります。このような頼もしい若人の姿として実を結びましたことに、心から敬意とお祝いを申しあげます。

 

卒業生のみなさん、改めて卒業おめでとう。皆さんはこの三年間で、智・徳・体それぞれの面で研鑚を重ね成長されました。本校の建学の精神は「不断の努力により、智・徳・体を修め、社会に奉仕する」です。卒業後、皆さん一人ひとりが、活躍できる場を見つけ、それぞれの分野で社会に奉仕する人材と成られることを願っております。

 

さて、車の自動運転が実用化段階になったと昨年話題になりましたが、高度情報化の波は日進月歩で加速度的に進んでいるようです。10年、20年のスパンで見れば大きな変化が予測され、今ある職業の半分は人工知能やロボットがするのではないかとも言われています。生活がより便利になり、快適になるでしょうが、その分何か大切なものが失われるようで不安にもなります。しかしながら歴史を振り返ると、どの時代であってもその時代を生きる人々は、時代の波にもまれながら、各自のポジションで試行錯誤を繰り返し、何とか生きて次の世代にバトンを渡してきたのだろうと思われます。

 

これから社会に出てゆく皆さんには、様々な困難や障害物が待ち受けていると思います。それに直面した時、戸惑い、混乱し、逃げ出したくなることもあるでしょう。そんなときどう対応すればいいのでしょうか。答えはその時その時、最善を尽くすことです。若いころからそれを心がけ、実践することが大切だと思います。

皆さんのこれからの人生に幸多かれと祈念いたしまして、式辞といたします。さようなら。

三学期始業式 式辞

2017年01月10日

あけましておめでとうございます。今日から3学期が始まります。中学3年生は高校入試に向けて、高校3年生はセンター試験、私立の一般入試、国公立の二次試験と最後までしっかり頑張ってください。また1、2年生は、学年の仕上げの学期です。それぞれの課題に取り組み、頑張ってください。

 

さて、今日は一昨年亡くなられたゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげるさんの著書「水木サンの幸福論」を紹介します。二学期の終業式では人工知能の進化により、近い将来私たちの生活が大きく変わるだろうという話をしました。しかしながら、人間が生きていく上での悩みや、つらさや、喜びなどは昔から大きく変わっておらず、今後もそう変化しないだろうと思われます。様々な情報があふれる中で、自分はどのように考え、どのように生きていけばいいのか、水木さんの考えが皆さんにとって一つの参考になれば幸いです。

 

まずは水木さんのプロフィールですが、1922年大阪で生まれ鳥取県境港で育ちます。小さいころからマイペースで絵と体育以外の勉強は苦手だったようです。青年期に軍隊に召集され、南方で幾度か命を落としそうになりながら、左腕を失います。戦争が終わって日本に帰り、絵の勉強のため学校に通ったり、生活のためいろいろな事業も起こしますがうまくいかず、紙芝居作家になり、貸本の作家になり、人気漫画家になります。人気漫画家になるまではかなり貧しい生活を送っていたようです。

 

その水木さんが、「何十年にもわたって世界中の幸福な人、不幸な人を観察してきた体験から見つけ出した、幸せになるための知恵」を七か条にまとめています

幸福の七カ条

第一条
成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。

第二条
しないではいられないことをし続けなさい。

第三条
他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。

第四条
好きの力を信じる。

第五条
才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。

第六条
怠け者になりなさい。

第七条
目に見えない世界を信じる。

以上ですが、皆さんはどう感じましたか。七つがそれぞれリンクしていて、一条だけを取り上げては理解を誤るのでじっくり考えてほしいと思います。では、三学期もお互いに頑張っていきましょう。

2学期終業式 式辞

2016年12月22日

本日2学期の終業式を迎えました。高3生はまだセンター入試・私大の一般入試・国公立の2次入試を控えています。体調管理をしっかりして、冬休みを過ごしてください。他の学年の皆さんも、学習に部活にと忙しいと思いますが、有意義な時間を過ごしてください。

 

今日は「T君と私たちの未来」というタイトルでお話しします。まずこれを見てください。これはT君の進研マーク模試の結果です。8科目を受け、その得点、全国の平均点、全国偏差値が載っています。カッコ内は昨年度の数値です。合計で見ますと全国偏差値が57.1です。国公立大172校のうち23校でA判定、関東の「MARCH」(明治、青山学院、立教、中央、法政)、関西の「関関同立」でA判定が出ました。A判定とは合格可能性が80%以上を示しています。T君は東大を目指していたのですが、この結果を受けて進路変更することとなりました。
こんな個人情報をみんなに言っていいのか、T君とはだれのことか、と思った人もいるでしょう。実はT君とは、東ロボくんというAI(人工知能)です。国立情報学研究所の新井紀子教授をチームリーダーとして「AIの可能性と限界を明らかにしたいと始めたプロジェクト」で、2013年度から毎年センター試験の模試に挑戦してきました。数年前までは人工知能はまだまだ使い物にはならないと言われていましたが、<5年前、人気クイズ番組で人間のチャンピオンに勝つ>、<今年3月、世界トップ級の囲碁の棋士に勝つ>、<自動車の自動運転や医療診断、会計処理は実用化段階>、<製造業の「インダストリー4.0(第4次産業革命)」が進んでいる>、<20年後には今の仕事の半分がなくなる?> などのニュースに接し、AIは劇的に進化している印象がありました。この印象と東ロボくんの模試結果の間に、皆さんはギャップを感じませんか。

 

そのギャッブを人工知能学会フェロー、公立はこだて未来大学名誉学長、現在は東京大学先端人工知能学教育寄付講座特任教授の中島秀之氏のコラムから引用し説明します。
現在の人工知能の実力は一言でいうと、「5歳の子供に勝てない」です。人間の知能は子供の知能と大人の知能からできていて、子供の知能が全体の9割で、生きていくために必要な知能で、言い換えれば常識です。これをAIは苦手としています。一方大人の知能が1割で、学校のテスト、教科書や医学書などにある”言葉で書けるルールのこと”で、これをAIは得意としています。AIが抱えている問題に「フレーム問題」というのがあります。例えば、40度以上の熱を出した患者がいて、医者が医療システムに「熱を下げる方法は?」と尋ねたら「殺しなさい」と答えたっていうジョークがあります。人間同士なら常識があるから言わなくてもわかることが、AIには全部言わなければわからない。無数にある「常識」をどこまでAIに与えればいいのか、その「枠」が設定できないというのが「フレーム問題」の一例です。
ということで、東ロボくんは、文章の読解や絵の内容把握など、人間ならば常識的に判断できる部分が非常に弱く、あのような模試の結果になったのではといわれています。

 

さて、AIが進化した未来はどうなっているのでしょうか。映画ターミネーターのように、反乱したAIの機械軍が人類を滅ぼそうとするのでしょうか。先ほどの中島先生は、「将来的にはAIに働いてもらって、人間は働かなくてもよくなる」という未来像を描いておられます。AIを抜きにして私たちの未来を考えることはできません。興味のある人は、参考図書として『未来の二つの顔 』(創元SF文庫) ジェイムズ・P・ホーガン (著), 山高昭 (翻訳) と、これを原作として描かれた漫画版(講談社漫画文庫) 星野之宣 (著)を勧めておられました。ぜひ読んでみてください。

2学期始業式 式辞

2016年09月01日

皆さん、おはようございます。3年生やⅠⅡ類生はすでに授業が始まっていますが、区切りとして本日始業式を行います。夏休みは充実した時間を過ごせたでしょうか。しばらく厳しい残暑が続きそうですが、体調管理をしっかりして2学期をスタートしてください。

 

さて、この夏は4年に一度のオリンピックがブラジルのリオで行われました。日本選手は史上最多の41個のメダルを取り、大活躍の大会でした。それぞれの選手には、それぞれの背景があり、競技期間中にもさまざまなドラマがありました。そんな中で、カナディアンカヌー スラロームで日本人初のメダルを獲得した羽根田選手は、皆さんもTVで見た人も多いと思いますが、メダルが決まった時の感激の仕方が非常に印象に残りました。その背景を紹介します。

 

羽根田選手は1987年生まれの29歳。スポーツ一家で、7歳から器械体操、9歳からカヌーを始めます。日本ではマイナー競技であり、練習場所がない指導者がいない中、父親が元カヌー選手ということもあり、この競技に出会います。最初はいやいやながらやっていたそうです。中学時代にジュニアの世界大会に出場、高校3年時には日本選手権で優勝します。

日本でトップになって、彼は次のように思ったそうです。

・本格的にカヌー競技の一流になりたい

・日本には練習環境、人工のコースがない

・このまま練習を続けても、日本で埋もれるだけ

 

高校卒業後、強豪国スロバキアに単身で渡ります。当初はクラブチームに所属し練習に励みます。また一方で、英語が通じず必死でスロバキア語を勉強し、生活します。そんな中でクバンミラン氏(コーチ)との出会いが転機となり、基礎からトレーニングし、鍛えなおします。そして徐々に世界レベルの実力を身に着けていきます。

・2008年 北京オリンピック 予選14位

・2012年 ロンドンオリンピック 7位入賞

・2014年 世界選手権  5位

アジア大会  優勝

・2016年 6月 ワールドカップ 3位

・8月 リオオリンピック 3位

 

マイナー競技にはマイナーなりの厳しさ、練習場所、指導者やスポンサーの問題があり、メジャー競技にはメジャーなりの厳しさがあります。それぞれの競技との出会い、指導者との出会い、本人の努力、家族のサポートなど、いろいろな要素が背景にあることをこの大会を通じて再認識しました。皆さんにも一人ひとり、それぞれの背景があります。チャレンジ精神をもって、自分の課題を乗り越えてください。

  • 大阪体育大学浪商中学校
  • 大阪体育大学浪商高等学校