皆さん、おはようございます。昨日入学式を行い、中学37名・高校233名の新入生を迎えました。さあ、1年の始まりです。気持ちも新たにいいスタートを切りましょう。

 

今日は1年のスタートに際して、大きく3つのことをお話しします。まず最初は皆さんが充実した1年を送るために、「どうすれば成果を出せるのか」というテーマで考えてみましょう。何かに取り組んで成果を出そうとするとき、3つの要素が関係しています。「心構え」と「時間」と「集中力」です。この3つが相乗効果を発揮します。それぞれ10段階あるとして、3要素とも最高レベルであれば、10×10×10=1000の効果になります。それぞれ平均的なレベルであれば、5×5×5=125の効果になります。それぞれの要素は半分になっただけなのに、効果は1/8になってしまいます。では最大限に効果を引き出すにはどうすればいいのでしょうか。

まず「時間」ですが、限りがあるので極端に増やすことはできません。授業や部活の練習時間など、あらかじめ割り振られた時間や通学など隙間時間を有効活用すること、睡眠時間を確保すること。

次に「心構え」ですが、時間と違って内容次第で高いレベルに持っていけます。目標設定はできていますか、達成のためのプランは考え抜きましたか、達成時のイメージを描いていますか。

3つ目の「集中力」ですが、これをつけるためにはトレーニングが必要です、長時間集中は無理なので生活にメリハリが必要です、自分でコントロールできるようになると最強です。最大効果が出せるようチャレンジしてください。

 

2つ目の話は「東京2020オリンピック・パラリンピック教育実施校」についてです。本校は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会より、西日本で初めて「東京2020オリンピック・パラリンピック教育実施校」に認証されました。このマークは認証を受けた学校しか使うことはできません。また、認証を受けた学校は「東京2020教育プログラム」を実施していくことになります。その内容は大きく分けて3つです。➀オリンピック・パラリンピックやスポーツの価値を理解する、②多様性について理解する、③主体的・積極的な参画です。実施の年まで一緒に学習を深めていきたいと思います。本日は学習の1回目として、オリンピックに出場した先輩を紹介します。6人おられます。内2名がメダリストです。まず高校出身のメダリスト、森岡栄治さん、1968年メキシコオリンピック、ボクシングで銅メダル。次に中学出身のメダリスト、沖口誠さん、2008年北京オリンピック、男子体操団体で銀メダル。後は高校出身の方です。谷公市さん、1972年ミュンヘンオリンピック レスリング90Kg 7位。石森公一さん、1984年ロサンゼルスオリンピック レスリング 100Kg 7位。高見公明さん、1984年ロサンゼルスオリンピック ボクシング。山村敏之さん、1988年ソウルオリンピック、ハンドボール。本日は紹介にとどめます。皆さんで先輩たちを、他の競技を調べてください。

 

最後にいい報告です。中学校ハンドボール部が、春の全国中学校ハンドボール選手権大会で、7年ぶり2回目の優勝を飾りました。みんなで健闘をたたえ、拍手を送りましょう。

新入生の皆さん、保護者の皆さま ご入学おめでとうございます

 

今日から新入生の皆さんは、浪商中学校・高等学校の一員になりました。生徒・教職員一同 皆さんの入学を心より歓迎いたします。

 

また、中学校・高等学校への入学を祝して、お忙しい中、多くのご来賓の方々にご臨席を頂きました。高い所からではございますが厚くお礼申し上げます。

 

さて、高校は今年で創立96年目、中学校は48年目を迎えました。私立学校にはそれぞれ「建学の精神」があります。「建学の精神」とは学校を創るに当ってどのような教育をし、どのような人材を世に送り出したいのか、創立者の熱い思いがこもっています。本校の建学の精神は「不断の努力により、智・徳・体を修め、社会に奉仕する」です。もう少し砕いていうならば、「その日その日を精一杯生きることで、知識や技能を身に付け、心身を鍛え養い、世の中で役立つ人になってほしい」というものです。

 

入学生のみなさん、これから始まる中学生活や高校生活で、より自分を高めよう成長しようと思っているはずです。その気持ちを大事にし、行動で示してください。私たち教職員は、全力でみなさんをサポートします。そして、3年後、6年後一回りも二回りも成長した皆さんが卒業していくのを、楽しみにしています。世の中で役立つ方法は人それぞれ違います。その方法を見つけるためにも、人と比較するのではなく、自分の「好き」を見つけてください。そのためなら頑張れるはずです。

 

次にみなさんは、思春期と呼ばれる心身ともに大きく変化する時期にいます。この大変で大切な時期を乗り越えるにあったて、皆さんに覚えておいてもらいたいことが3つあります。1つめ、「失敗を恐れないこと」新たなことに挑戦しないと道は開かれません。しかし新たな挑戦の多くは失敗します。2つめ、「失敗を次につなげる」失敗から学ぶことが、謙虚な気持ちがあなたを成長させます。3つめ、「自分と他者は違いがあって当たり前」集団生活する中では、意見の違いによりすれ違ったり、衝突したりすることがあります。最終的には互いの違いを認め合い、適度な距離を取ることが集団の中で生活する上での解決策です。

 

最後になりましたが、保護者の皆さまにはお忙しいと思いますが、今後も懇談会・授業参観・各種説明会等をご利用いただき、学校でのお子様の様子を見たり、聞いたりしていただきたいと思います。また、保護者の皆様と信頼関係を築き、お子様の教育に当たりたいと思います。本校での教育活動にご理解とご協力をお願いいたしまして、入学式の式辞といたします。

皆さんおはようございます

 

振り返れば、あっという間に1年が過ぎ、三学期の終業式の日を迎えました。3年生は中学校・高校とも卒業式を終え、それぞれの進路に巣立っていきました。皆さんは次の学年に進級することになります。

 

さて、本日は「振り返り 自分の成長を確認する」というタイトルでお話しします。振り返りというのは、行事の後や学期の終わりなど時間の節目によく行います。でも何のためにやっているのか、わからずにやってる人もいるようです。この機会に振り返りの意味を理解してください。

 

まずは振り返りと感想は別物です。面白かったなあ、苦労したけど自分なりに頑張った、次はもう少し上に行きたいな、などは感想です。振り返りとは、目標設定に対して、どこまで出来て、何ができなかったのかを明らかにし、これまでの取り組みの良かった点・問題点や課題を洗い出し、改善策を明らかにすることです。

ちょうどPDCAサイクルのCとDに当たります。PDCAサイクルとは、目標設定に対してP(Plan 計画)、D(Do 実行)、C(Check 評価)、A(Act 改善)を繰り返すことで、同じ過ちを繰り返さず、より目標に近づく仕組みのことです。

 

それでは振り返りのレッスンをしてみましょう。振り返りの方法はいろいろありますが、今日はインタビュー形式でやってみましょう。これから私が質問しますので、皆さんは心の中で思い浮かべてください。それでは始めます。

 

➀この1年の最大の目標を思い出してください

 

 

②その目標に対して、特に頑張ったことは何ですか

取り組みを通して、嬉しかったこと・好きになったことは何ですか

もう一度やってみたいと思うことはありますか

 

 

③自分で工夫したことは何ですか

 

 

④新たに分かったこと・気づいたことはありますか

できるようになったことはありますか

 

 

⑤ほかの人を見て感心したことはありますか

ほかの人をまねしたいと思ったことはありますか

 

それでは最後の質問です。これがたくさんある人は、この1年で大きく成長したと言えます。

 

⑥1年前の自分に会ったとしたら、何をどんなふうに教えてあげますか?

卒業生のみなさん、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。今日は皆さんにとって大きな区切りの日となります。義務教育の期間を終え、今後は自らの意思で学業を継続し人格の完成を目指すことになります。また、今日の卒業式典にご多用の中、学校法人浪商学園理事長 野田賢治様をはじめ多くのご来賓の方々に、ご臨席をいただきありがとうございます。高いところからではございますが、心から感謝申し上げます

 

 
次に、保護者の皆様に申し上げます。3年前、皆様の大切なお子様をお預かりいたしまして、ご期待に添うよう教職員一同、一体となって教育してまいりました。この間、本校の教育活動に格別のご理解とご協力をいただき、本当にありがとうございました。これまでお子様を育ててこられた保護者の皆様には、感無量のものが、おありかと推察いたします。先ほど表彰いたしましたように、皆勤賞をはじめ,外部の団体からも表彰されるなど、多くの活躍があり心強い限りだと思っております。

 

 

さて、卒業生のみなさん、改めて卒業おめでとう。この3年間、教科の学習、クラブ活動、特別活動など学校生活を頑張って過ごしてきました。もちろん思い通りに進んだことも、うまく行かなかったこともあったでしょう。振り返ってみると、失敗の中から多くのことを学び、成長できたように思いませんか。これから始まる高校生活でも、壁にぶつかり、迷い、悩むことがあると思いますが、しなやかに受け止めて対応してください。より一層あなたを成長させてくれるはずです。

 

 

昨年車の自動運転が話題になりました。人工知能の発達は、将来の職業も大きく変え、二十年後には今ある職業の半分は、人工知能やロボットがすることになり、なくなるともいわれました。未来を想像しにくい時代になりました。自分の将来を考えたとき、不安ばかりが出てきそうですね。しかしながらどの時代であっても、その時代を生きる若者にとって未来は不確かなもので、不安であったとも思えます。そんな不安の中で自分の将来を手探りしていくときのキーワードは、自分の「好き」を見つけるだと思います。自分の「好き」を見つけることは案外難しいことです。なぜなら、見つけようと努力すればするほど、それは遠ざかっていくように思います。見つけることを目的にせず、今を精一杯生きることが見つける方法だと思います。中学三年生の自分、高校一年生の自分を精一杯生きることで、自分の「好き」を見つけることにつながるのです。そのきっかけは様々で、たまたまの人との出会い、たまたま見たTV番組、たまたま読んだ本など。もうすでに出会っている人がいるかもしれません。

 

 

みなさのこれからの人生で、そんなきっかけに出会い、自分の「好き」を見つけることをお祈りし、式辞といたします。

只今、二百三十ニ名の皆さんに卒業証書を授与しました。卒業生、並びに保護者の皆様、誠におめでとうございます。

また、第六十九回卒業証書授与式を挙行するにあたり、ご多用の中、学校法人浪商学園野田理事長様をはじめ、多くのご来賓の方々のご臨席をいただきありがとうございます、高いところからではございますが、心より御礼申し上げます。

 

保護者の皆様には、今、晴れやかに巣立ちいくお子様の英姿を目の前にされ、夫々幼いころからの生い立ちを思い出されるなど、感慨もひとしおのことと存じます。

高校時代は心身ともに大きく成長する時期でありますが、あり余るエネルギー故に、時に親としてご苦労も多々おありになったことと存じます。歴史と伝統を誇る本校の卒業生と言う栄誉は、お子様の努力の結晶であると同時に、絶えずお子様を励まし温かく育んでこられました保護者の皆様方の薫陶のお蔭でもあります。このような頼もしい若人の姿として実を結びましたことに、心から敬意とお祝いを申しあげます。

 

卒業生のみなさん、改めて卒業おめでとう。皆さんはこの三年間で、智・徳・体それぞれの面で研鑚を重ね成長されました。本校の建学の精神は「不断の努力により、智・徳・体を修め、社会に奉仕する」です。卒業後、皆さん一人ひとりが、活躍できる場を見つけ、それぞれの分野で社会に奉仕する人材と成られることを願っております。

 

さて、車の自動運転が実用化段階になったと昨年話題になりましたが、高度情報化の波は日進月歩で加速度的に進んでいるようです。10年、20年のスパンで見れば大きな変化が予測され、今ある職業の半分は人工知能やロボットがするのではないかとも言われています。生活がより便利になり、快適になるでしょうが、その分何か大切なものが失われるようで不安にもなります。しかしながら歴史を振り返ると、どの時代であってもその時代を生きる人々は、時代の波にもまれながら、各自のポジションで試行錯誤を繰り返し、何とか生きて次の世代にバトンを渡してきたのだろうと思われます。

 

これから社会に出てゆく皆さんには、様々な困難や障害物が待ち受けていると思います。それに直面した時、戸惑い、混乱し、逃げ出したくなることもあるでしょう。そんなときどう対応すればいいのでしょうか。答えはその時その時、最善を尽くすことです。若いころからそれを心がけ、実践することが大切だと思います。

皆さんのこれからの人生に幸多かれと祈念いたしまして、式辞といたします。さようなら。

あけましておめでとうございます。今日から3学期が始まります。中学3年生は高校入試に向けて、高校3年生はセンター試験、私立の一般入試、国公立の二次試験と最後までしっかり頑張ってください。また1、2年生は、学年の仕上げの学期です。それぞれの課題に取り組み、頑張ってください。

 

さて、今日は一昨年亡くなられたゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげるさんの著書「水木サンの幸福論」を紹介します。二学期の終業式では人工知能の進化により、近い将来私たちの生活が大きく変わるだろうという話をしました。しかしながら、人間が生きていく上での悩みや、つらさや、喜びなどは昔から大きく変わっておらず、今後もそう変化しないだろうと思われます。様々な情報があふれる中で、自分はどのように考え、どのように生きていけばいいのか、水木さんの考えが皆さんにとって一つの参考になれば幸いです。

 

まずは水木さんのプロフィールですが、1922年大阪で生まれ鳥取県境港で育ちます。小さいころからマイペースで絵と体育以外の勉強は苦手だったようです。青年期に軍隊に召集され、南方で幾度か命を落としそうになりながら、左腕を失います。戦争が終わって日本に帰り、絵の勉強のため学校に通ったり、生活のためいろいろな事業も起こしますがうまくいかず、紙芝居作家になり、貸本の作家になり、人気漫画家になります。人気漫画家になるまではかなり貧しい生活を送っていたようです。

 

その水木さんが、「何十年にもわたって世界中の幸福な人、不幸な人を観察してきた体験から見つけ出した、幸せになるための知恵」を七か条にまとめています

幸福の七カ条

第一条
成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。

第二条
しないではいられないことをし続けなさい。

第三条
他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。

第四条
好きの力を信じる。

第五条
才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。

第六条
怠け者になりなさい。

第七条
目に見えない世界を信じる。

以上ですが、皆さんはどう感じましたか。七つがそれぞれリンクしていて、一条だけを取り上げては理解を誤るのでじっくり考えてほしいと思います。では、三学期もお互いに頑張っていきましょう。

本日2学期の終業式を迎えました。高3生はまだセンター入試・私大の一般入試・国公立の2次入試を控えています。体調管理をしっかりして、冬休みを過ごしてください。他の学年の皆さんも、学習に部活にと忙しいと思いますが、有意義な時間を過ごしてください。

 

今日は「T君と私たちの未来」というタイトルでお話しします。まずこれを見てください。これはT君の進研マーク模試の結果です。8科目を受け、その得点、全国の平均点、全国偏差値が載っています。カッコ内は昨年度の数値です。合計で見ますと全国偏差値が57.1です。国公立大172校のうち23校でA判定、関東の「MARCH」(明治、青山学院、立教、中央、法政)、関西の「関関同立」でA判定が出ました。A判定とは合格可能性が80%以上を示しています。T君は東大を目指していたのですが、この結果を受けて進路変更することとなりました。
こんな個人情報をみんなに言っていいのか、T君とはだれのことか、と思った人もいるでしょう。実はT君とは、東ロボくんというAI(人工知能)です。国立情報学研究所の新井紀子教授をチームリーダーとして「AIの可能性と限界を明らかにしたいと始めたプロジェクト」で、2013年度から毎年センター試験の模試に挑戦してきました。数年前までは人工知能はまだまだ使い物にはならないと言われていましたが、<5年前、人気クイズ番組で人間のチャンピオンに勝つ>、<今年3月、世界トップ級の囲碁の棋士に勝つ>、<自動車の自動運転や医療診断、会計処理は実用化段階>、<製造業の「インダストリー4.0(第4次産業革命)」が進んでいる>、<20年後には今の仕事の半分がなくなる?> などのニュースに接し、AIは劇的に進化している印象がありました。この印象と東ロボくんの模試結果の間に、皆さんはギャップを感じませんか。

 

そのギャッブを人工知能学会フェロー、公立はこだて未来大学名誉学長、現在は東京大学先端人工知能学教育寄付講座特任教授の中島秀之氏のコラムから引用し説明します。
現在の人工知能の実力は一言でいうと、「5歳の子供に勝てない」です。人間の知能は子供の知能と大人の知能からできていて、子供の知能が全体の9割で、生きていくために必要な知能で、言い換えれば常識です。これをAIは苦手としています。一方大人の知能が1割で、学校のテスト、教科書や医学書などにある”言葉で書けるルールのこと”で、これをAIは得意としています。AIが抱えている問題に「フレーム問題」というのがあります。例えば、40度以上の熱を出した患者がいて、医者が医療システムに「熱を下げる方法は?」と尋ねたら「殺しなさい」と答えたっていうジョークがあります。人間同士なら常識があるから言わなくてもわかることが、AIには全部言わなければわからない。無数にある「常識」をどこまでAIに与えればいいのか、その「枠」が設定できないというのが「フレーム問題」の一例です。
ということで、東ロボくんは、文章の読解や絵の内容把握など、人間ならば常識的に判断できる部分が非常に弱く、あのような模試の結果になったのではといわれています。

 

さて、AIが進化した未来はどうなっているのでしょうか。映画ターミネーターのように、反乱したAIの機械軍が人類を滅ぼそうとするのでしょうか。先ほどの中島先生は、「将来的にはAIに働いてもらって、人間は働かなくてもよくなる」という未来像を描いておられます。AIを抜きにして私たちの未来を考えることはできません。興味のある人は、参考図書として『未来の二つの顔 』(創元SF文庫) ジェイムズ・P・ホーガン (著), 山高昭 (翻訳) と、これを原作として描かれた漫画版(講談社漫画文庫) 星野之宣 (著)を勧めておられました。ぜひ読んでみてください。

皆さん、おはようございます。3年生やⅠⅡ類生はすでに授業が始まっていますが、区切りとして本日始業式を行います。夏休みは充実した時間を過ごせたでしょうか。しばらく厳しい残暑が続きそうですが、体調管理をしっかりして2学期をスタートしてください。

 

さて、この夏は4年に一度のオリンピックがブラジルのリオで行われました。日本選手は史上最多の41個のメダルを取り、大活躍の大会でした。それぞれの選手には、それぞれの背景があり、競技期間中にもさまざまなドラマがありました。そんな中で、カナディアンカヌー スラロームで日本人初のメダルを獲得した羽根田選手は、皆さんもTVで見た人も多いと思いますが、メダルが決まった時の感激の仕方が非常に印象に残りました。その背景を紹介します。

 

羽根田選手は1987年生まれの29歳。スポーツ一家で、7歳から器械体操、9歳からカヌーを始めます。日本ではマイナー競技であり、練習場所がない指導者がいない中、父親が元カヌー選手ということもあり、この競技に出会います。最初はいやいやながらやっていたそうです。中学時代にジュニアの世界大会に出場、高校3年時には日本選手権で優勝します。

日本でトップになって、彼は次のように思ったそうです。

・本格的にカヌー競技の一流になりたい

・日本には練習環境、人工のコースがない

・このまま練習を続けても、日本で埋もれるだけ

 

高校卒業後、強豪国スロバキアに単身で渡ります。当初はクラブチームに所属し練習に励みます。また一方で、英語が通じず必死でスロバキア語を勉強し、生活します。そんな中でクバンミラン氏(コーチ)との出会いが転機となり、基礎からトレーニングし、鍛えなおします。そして徐々に世界レベルの実力を身に着けていきます。

・2008年 北京オリンピック 予選14位

・2012年 ロンドンオリンピック 7位入賞

・2014年 世界選手権  5位

アジア大会  優勝

・2016年 6月 ワールドカップ 3位

・8月 リオオリンピック 3位

 

マイナー競技にはマイナーなりの厳しさ、練習場所、指導者やスポンサーの問題があり、メジャー競技にはメジャーなりの厳しさがあります。それぞれの競技との出会い、指導者との出会い、本人の努力、家族のサポートなど、いろいろな要素が背景にあることをこの大会を通じて再認識しました。皆さんにも一人ひとり、それぞれの背景があります。チャレンジ精神をもって、自分の課題を乗り越えてください。

今年の夏は7月に入って晴天続きで、早くも梅雨が明けたのかと思う天気が続きました。気温も猛暑日を含む高温の日が続き、暑さになれるが大変だったと思います。今日で1学期が終わり夏休みに入ります。休みといってもほとんどの人は、講習や部活動で登校する日が続きます。体調管理をしっかりしこの夏を乗り切りましょう。また、友人関係やその他自分では解決できない問題を抱えて、しんどい思いをしている人はいませんか。そのままにせず話しやすい先生に相談してください。学校は必ずあなたの力になります。

 

さて、今日はテレビ番組を一つ紹介します。「奇跡のレッスン」というNHK BSで放送されている番組です。この番組の構成は、世界のトップレベルの指導者が、普通の小学生のクラブチームや中学校の部活動指導にやってきます。1週間の指導で生徒たちがどう変わっていくのかを、ドキュメンタリータッチでまとめたものです。これまで放送された種目は、フットサル、テニス、チアダンス、バスケットボール、バレーボール、バドミントン、アート、野球、柔道などです。

 

それぞれ世界トッブレベルの指導者ですから、指導に対するしっかりとした考え方=哲学を持っています。番組の中では胸にしみる、胸に突き刺さる名言がちりばめられています。どんな名言なのかバスケットボール編を例に紹介しましょう。元NBAプレーヤーのマグジー・ボーグスさんが、東京の公立中学校にやってきます。

 

この人は身長160cm、NBA史上最も小柄でありながら、ポイントガードとして14年間現役で活躍した選手です。2mを超える大男ばかりのNBAで、ハンディと思われる小柄を生かし縦横無尽にコートを駆け巡った伝説の選手です。

 

その1 子供たちへの声かけのポイントは?

「彼らはやっていることが正しいかどうか自信のないときがある。そこで彼らがやっていることが正しいかどうか見て、声をかけてあげる。ネガティブなものばかりだとネガティブになってしまうから、褒めるときはしっかり褒める。」

 

その2 子供たちが同じミスを繰り返したとき、フラストレーションがたまらないか?

「子供たちが間違ったことをしたときに、きちんと伝えることは大切。でもそこにフラストレーションはない。彼らにわかってほしいのだから、わかってもらえるまで辛抱強く伝える。自分の不満は子供たちに伝わるし、彼らはそれを感じている。チームに求める性格を、コーチ自身が備えなければならない。子供たちは学校を映し出し、あなた自身を映し出しているのですよ。」

 

その3 いつプロバスケットボールの選手になろうと思ったのか?

「3歳の時。いろいろな機会に、いろいろな人から無理だといわれた。でも、すべては可能だと信じるマインドセットが必要なんだ」

 

その4 練習後のミーティングで

「みんなも、自分の強さと弱さについてしっかり考えてほしい。弱さを乗り越え、自分の可能性を磨いていこう」

 

その5 試合後のミーティングで

「選手は試合ではうまくならない。練習でうまくなるんだ。自分の弱い部分も悪い癖も、練習でキレイに磨いていくのさ。何度も何度も同じことを繰り返すのはつまらないだろう。だけど絶対にうまくなる。それを続ければ、試合の時”セカンドネイチャー”のように動けるはずさ。」

 

これらの言葉はバスケットボールに限らず、その他の競技、受験勉強などに置き換えても、あてはまると思います。さあ、一人一人が「弱さを乗り越え、自分の可能性を磨いていこう」

昨日入学式が行われ、中学・高校とも新入生を迎えました。新2、3年に進級した皆さんも、今日から新たな1年が始まります。昨日までの良かったことも、悪かったことも、一端リセットして新しい学年のスタートを切ってほしいと思います。

 

さて、今日は年度当初に当り、「やっぱりマインドセット(心構え)が大切!」ということを二人の先輩を例にお話しします。

 

1人目はT.M君です。彼は現在30歳、地元熊取中学から浪商高校に入学します。野球部に所属し、1年の秋からエースに抜擢され、秋の大阪府予選で準優勝、近畿大会でベスト8に入り、第74回選抜大会に出場します。高校卒業後、大阪体育大学に進学、野球部に所属します。3年の時、阪神リーグで優勝し、全日本大学野球選手権に出場、5試合すべてに抑えの投手として登板し、優勝に貢献します。この時、MVP(最優秀選手)にも選ばれました。大学卒業後は、ドラフトで読売ジャイアンツに1位指名で入団、プロ野球選手になりました。しかし、巨人では一軍での登板はなく、3年後戦力外通告を受けます。その時トライアウトに望みをかけ挑戦、インディアンズから声がかかり、マイナー契約を結びます。単身渡米し、マイナーで実績を積みます。昨年冬、金本新監督率いる阪神タイガースから声がかかるが断り、インディアンズと契約し、今年になってメジャー昇格が決まりました。

 

 

もう一人はS.Oさんです。彼女は現在25歳、和泉中学から浪商高校に入学します。陸上部(長距離)に所属し、コツコツ練習に励みますが、全国大会には出場できませんでした。高3の冬、都道府県対抗女子駅伝には、大阪チームのメンバーに選ばれました。高校卒業後、大阪体育大学に進学、陸上部に所属します。大学で花開き3年の時、高校時代には足元にも及ばなかった全国インターハイ上位者を抜いて、日本インカレ1万メートルで優勝します。その年の冬、第30回都道府県対抗女子駅伝の2区を走り、大阪チームの優勝に貢献します。大学卒業後はダイハツに入社し、実業団の陸上部員として頑張っています。

 

2人に共通するのは、脚光を浴びる時期を経験する一方で、故障や伸び悩みの辛い時期も経験したこと。脚光を浴びてる時は驕らず、辛い時期も下を向かずに前を向いていたことです。そのようにできたのは、自分の競技人生に対して、しっかりとした心構えがあったからだと思います。

 

みなさんにも、良い時も、悪い時も一喜一憂せず、しっかりと前を向いて進んでもらいたい。マインドセットはできていますか?

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