只今、235名の皆さんに卒業証書を授与しました。卒業生、並びに保護者の皆様、誠におめでとうございます。

また、第71回卒業証書授与式を挙行するにあたり、ご多用の中、学校法人浪商学園野田理事長様をはじめ、多くのご来賓の方々のご臨席をいただきありがとうございます、高いところからではございますが、心より御礼申し上げます。

 

保護者の皆様には、今、晴れやかに巣立ちいくお子様の英姿を目の前にされ、夫々幼いころからの生い立ちを思い出されるなど、感慨もひとしおのことと存じます。

高校時代は心身ともに大きく成長する時期でありますが、あり余るエネルギー故に、時に親としてご苦労も多々おありになったことと存じます。歴史と伝統を誇る本校の卒業生と言う栄誉は、お子様の努力の結晶であると同時に、絶えずお子様を励まし温かく育んでこられました保護者の皆様方の薫陶のお蔭でもあります。このような頼もしい若人の姿として実を結びましたことに、心から敬意とお祝いを申しあげます。

 

改めて卒業生のみなさん、卒業おめでとう。皆さんはこの3年間で、智・徳・体それぞれの面で研鑚を重ね成長されました。本校の建学の精神は「不断の努力により、智・徳・体を修め、社会に奉仕する」です。卒業後、皆さん一人ひとりが、活躍できる場を見つけ、それぞれの分野で社会に奉仕する人材と成られることを願っております。

さて、皆さんは平成最後の卒業生となりました。また、平成30年は明治維新から150年目の年でした。昨日と今日を比べても、変化を感じることはできませんが、歴史を振り返ると、その変化に驚かされます。150年前、8割は農民でした、ほぼ自給自足に近い生活をしていました。気候の不順があると多くの人が餓死していました。平均寿命は50歳くらいで、50代といえば立派な爺さん、ばあさんでした。移動手段はほとんどが徒歩です。そんな生活が当たり前だった時代から、150年の年月を経て今のような生活が当たり前の時代になりました。

では未来に目を転じてみましょう。様々に未来予測がされていますが、その変化のスピードは激しく、今後50年でこれまでの150年と同じくらいの変化が起こると言われています。超少子高齢社会、グローバル化、高度情報化、人工知能の進化などが急速に進み、私たちが150年前の昔を見て感じるのと同じように、今とは大きく違った世の中になっているかもしれません。また、日本の人口は減少しますが、世界の人口はまだ増え続けています。食糧危機やエネルギー危機が大きな課題になっているかもしれません。変化の速さに戸惑いながらも、精一杯生きて自分の居場所を見つけてください。多くの困難があるでしょうが、しっかりと心構えをして臨めばチャンスに出会い、希望が持てるはずです。

皆さんのこれからの人生に幸多かれと祈念し、式辞といたします。さようなら。

3学期始業式 式辞

2019年01月08日

あけましておめでとうございます。今日から3学期が始まります。中学3年生はコース決定試験に向けて、高校3年生はセンター試験、私立の一般入試、国公立の二次試験と最後までしっかり頑張ってください。また1、2年生は、学年の仕上げの学期です。それぞれの課題に取り組み、前進していきましょう。

本日は「幸せについて 続き」というテーマでお話しします。二学期の終業式で、「自分にとっての幸福は、どの様な項目を満たせばいいのか考えてみてください。その項目が満たされれば、本当に自分は幸福と思えるのか考えを深めてください。」とお伝えしました。どのような答えにたどり着いたでしょうか。じっくり考えてほしいテーマなので、考えを深めるきっかけにしてほしいと思います。

今から二千年ほど前、古代ローマの哲学者セネカは次のように言っています。「仕合せに生活したいのは誰もみな望むところである 。しかし人生を仕合せにするのが、果たして何であるかを見定めんとすることには、誰もみな五里霧中の状態である。」このようにずっと昔から、多くの人が考えきましたが、なかなか答えが見つからないようです。

今ない物を手に入れた時、幸せを感じます。例えば、病気やけがをしたとき、健康のありがたさが身に沁みます。貧しい生活→豊かな暮らし、低い評価→有名・名誉、才能が乏しい→才能があればなど、それを手にした瞬間は幸福を感じますが、そのうちそれが当たり前になり、もっとそれを欲しくなります。お金持ちになれば多くの幸せがかなうと思った人も多いかもしれませんが、こんな資料があります。日本は第二次大戦後、高度経済成長を遂げ一人当たりのGDPは右肩上がりに増加、つまりお金持ちになっていきましたが、生活満足度はほぼ横ばい状態です。

ここで目的と手段について整理しておきます。目的は「幸福になること」、その手段として「何をすればいいのか」、手段を選ぶには「どのような状態が幸せなのか」をしっかり考える必要があります。過去の偉人たちの声を参考に聞いてみましょう。

最初は近代物理学の父 ニュートンです「私はただ、真理という大海の砂浜で小石を拾っている子供のようなものだ」

次にビートルズのリーダー ジョン・レノンです。「ビートルズは、欲しいだけの金を儲け、好きなだけの名誉を得て、何もないことを知った」

三番目に、ドイツを代表する文豪のゲーテです。「結局、私の生活は苦痛と重荷に過ぎなかったし、75年の全生涯において、真に幸福であったのは4週間とはなかった」

最後に、イタリアルネッサンスを代表するレオナルド・ダ・ビンチです。「いかに偉大な業績を後世に残したとしても、いざ死んでいくその人にとってそれが何になるであろうか」

多様な才能を持ち活躍した偉人達です。傍目からは超充実した人生を送った様に見えますが、本人たちは全く満足していません。皆さんはどう思いますか。時間を見つけて、じっくり考えてください。

それでは三学期もチャレンジングに学校生活を送りましょう。

2学期終業式 式辞

2018年12月22日

本日2学期の終業式を迎えました。高3生はまだセンター入試・私大の一般入試・国公立の2次入試、中3生もコース決定試験を控えています。体調管理をしっかりして、冬休みを過ごしてください。他の学年の皆さんも、学習に部活にと忙しいと思いますが、有意義な時間を過ごしてください。

 

今日は「幸せについて」というテーマでお話しします。このテーマは私たち人間にとって避けて通れないもので、何千年も昔から多くの人が探求してきました。例えば、フランスの思想家パスカルは「誰もが幸福になりたいと思っている。そこに例外はない…..。これこそが、首を吊ろうとする人をもふくめて、 あらゆる人間のあらゆる行為の動機である。」と言っています。私たちは毎日いろいろなことをしていますが、その動機は幸せになりたいからといことになります。

では、幸せとはどのような状態をいうのでしょうか。辞書を引いてみますと、「満ち足りていること。不平や不満がなく、たのしいこと。また、そのさま。」とあります。皆さんはどんな時に、満ち足りた気持ちになりますか、どんな条件がそろえば、不平や不満がなく楽しい気持ちになりますか。考えてもらう材料に二つの幸福度ランキングを紹介します。

 

一つ目、国連は2012年から毎年、世界幸福度ランキングを発表しています。156か国を対象にそれぞれの国と地域で約1000人からの回答をもとに結果を算出しています。「今の幸せは0~10の段階でどれくらいか」と尋ね、国ごとの過去3年の平均値を算出して発表しているそうです。幸せの尺度ですが、次の6つから構成されています。

1.国民一人当たりのGDP
2.社会的支援(困難な状況になったときに頼れる親戚・知人がいるか)
3.健康寿命
4.人生の選択の自由度(その国において人生の選択肢の満足度)
5.寛容度(過去1ヶ月間に募金、ボランティア活動を行ったか)
6.腐敗さの認識(ネガティブな感情の少なさ、社会・政治の腐敗を感じるか)

2018年の結果は、第1位: フィンランド 第2位: ノルウェー 第3位: デンマーク 第4位: アイスランド 第5位: スイス 第6位: オランダ 第7位: カナダ 第8位: ニュージーランド 第9位: スウェーデン 第10位: オーストラリア 第11位: イスラエル 第12位: オーストリア、日本は54位でした。上位には毎年北欧の国々が名を連ねています。

では北欧の国々の特長は何かというと、高度な医療、手厚い福祉制度や教育の保障、女性の社会進出がとてもしやすいなど、子育て世代と高齢者にとって非常に住みやすい。ただ、社会保障がしっかりしている分、税金が高く消費税は25%程度です。西洋的な価値基準で見ると、このような結果になるようです。

 

二つ目、スイスWIN/Gallup International 発表幸福度調査」です。これは幸せと答えた人と不幸と答えた人の差で表した「純粋幸福度」で、経済的な要素や寿命といった項目はありません。

2017年の結果は、第1位:フィジー 第2位:コロンビア 第3位:フィリピン 第4位:メキシコ 第5位:ベトナム 第6位:カザフスタン 第7位:パプア・ニューギニア 第8位:インドネシア 第9位:アルゼンチン 第10位:インド 第11位:オランダ、日本は18位でした。上位には赤道に近い国々が上がっています。
一位に輝いたフィジーの国民性は、困った時はお互い様の「助け合い文化」が強い、身近な人を一番大切にすること、良いことは神様に感謝、悪いことも神様の思し召し、小さいことは気にしないし、何でもすぐ忘れる「テキトー」な考え方、ストレス解消方法は、よく食べ、よく笑うことなどがあげられています。こちらのほうは、調査対象の国の数は国連のものよりやや少なめのようですが、それぞれの国に暮らす人々の実感が表れているようです。

 

さて、皆さんはこれまで自分の幸せについて突き詰めて考える機会はありましたか。この冬休みに自分にとっての幸福は、どの様な項目を満たせばいいのか考えてみてください。その項目が満たされれば、本当に自分は幸福と思えるのか考えを深めてください。そして、自分はそれに向かって歩んでいるのか、この一年を振り返ってください。

2学期始業式 式辞

2018年09月01日

皆さんおはようございます。猛暑日と台風の多かった夏休みも終わり、本日から2学期が始まります。学年、コースによってはすでに始まっていますが、一つの区切りとして本日、始業式を行います。

 

本日のテーマは「人生の方向を決める」です。高校3年生はまさに大きな岐路に立っています。最終的には自分で選ぶことになりますが、その選択の際、キーパーソンがいることがよくあります。どちらに進むべきか迷っているときに、そっと背中を押してくれる、そんな人です。

 

さて、先月、ちびまる子ちゃんの作者、さくらももこさんが53歳の若さで亡くなりました。ちびまる子ちゃんは、自分の小学生時代をモデルに、家族や学校のクラスメート、近所の人々との間に起こるエピソードなどを描き、1990年にアニメ化され大ヒットし、現在に至っています。作品の中の登場人物には、実在する人がたくさんいるようです。まずはご家族、はまじ、たまちゃん、野口さん、丸尾君、ケンタなどなど。ケンタはのちに清水エスパルスで活躍し、ガンバ大阪の監督を経て、現在東京FCの監督をしている長谷川健太さんです。

 

では、さくらももこさんはどのような経緯で漫画家になったのでしょう。ウキペディアや複数のブログ等を参考にたどっていくと、彼女は1965年静岡県清水市の生まれ、1984年地元の公立高校から地元の短大へ進み、短大在学中に初めて少女漫画雑誌に作品が掲載されます。1986年短大卒業後、東京の出版社に就職しますが、勤務中に居眠りするなどして、ある日上司から「会社を取るか、漫画を取るかどちらか選べ」と叱られ、漫画家として生きていくことを決心し、わずか2か月で退職。その年の8月には、「りぼん」でちびまる子ちゃんの連載が始まります。

 

さくらさんは高校生のころまで、おとなしく目立たない、内気な少女だったようです。漫画家になりたいという夢は持っていましたが、自分より才能がある人でもなかなかなれないのに、自分になれるわけがないとあきらめていました。そんな高校生の時、小論文の模擬試験を受けます。「わたしのすきな言葉」という題で、やる気があったわけではないけれど、どうせ書くなら好きに書いてやれという気持ちで取り組ました。その結果は好成績で、採点者からは「エッセイ調の文体が高校生とは思えない、現代の清少納言」など絶賛のコメントがついていたそうです。普段褒められる経験の少なかったさくらさんは、「もしかして私にはエッセイの才能があるのかな、エッセイを漫画にしてみたら上手く行くのではないかな、私が体験したことをエッセイのように漫画に描けば、みんな楽しんでくれるかな」と自信を持つようになりました。

 

最後にさくらさんが書いたエッセイのあとがきを紹介し、本日の話を終わりにします。

「死は、誰にでも、いつか訪れます。でも、死ぬまでの間は生きています。生きている間は生きていることを満喫しようじゃありませんか。

生きていると、細かくちょこちょこ楽しいことや面白いことがあります。そのちょこちょこの一つとして、私の作品も皆さんの人生の愉快な彩りになれるように、また、今年も頑張ります、いつも応援ありがとう。」

1学期終業式 式辞

2018年07月20日

おはようございます。今月初旬の西日本豪雨では、自然災害の恐ろしさを改めて実感させられました。亡くなられた方々に心より哀悼の意を表するとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げます。

猛暑が続いていますが、体調を崩していませんか。体調管理をしっかりして、部活動などでは、おかしいなと思ったら無理をせず、すぐ顧問の先生に伝えてください。

 

さて、本日は「明治維新から150年」というテーマでお話しします。皆さんのお母さん・父さん、お爺さん・おばあさんと世代を遡っていくと、3世代前、皆さんから見ると曾お爺さん・曾おばあさんになりますが、その世代の頃に太平洋戦争の終戦(1945年)を迎えます。そのまた2世代前の頃に明治維新(1868年)がありました。

江戸時代から明治になって、日本の国の在り方が大きく変わっていきます。明治政府は「富国強兵・殖産興業」のスローガンのもと、様々な面で近代化を図っていきます。富国強兵とは国家の経済を発展させて軍事力の増強を促す政策をいいます。殖産興業とは西洋諸国に対抗し、機械制工業、鉄道網整備、資本主義育成により国家の近代化を推進した諸政策を指します。その延長線上で、多くの戦争を経験することになります。

・日清戦争 1894年~ 1895年

・日露戦争 1904年~ 1905年

・満州事変 1931年~ 1932年

・日中戦争 1937年~ 1945年

・太平洋戦争 1941年~ 1945年

1945年終戦を迎えますが、明治維新から今年までの150年間で見ると、ほぼ中間点に当たります。1947年新憲法が制定されます。「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」が三大要素となっています。焼野原から復興が始まり、高度経済成長を経て現在につながっています。

 

明治維新から150年目の今年、近代の歴史を振り返り、それぞれの時代を生きてきた皆さんにつながる人々が、どう時代と向き合い、日々何を考え生活されていたのか、思いをはせてください。そして今を、未来を生きる自分を見つめるきっかけにしてほしいと思います。また、この夏季休暇中に充実した時間を過ごせるよう願っています。

1学期始業式 式辞

2018年04月09日

皆さん、おはようございます。先週入学式を行い、中学36名・高校254名の新入生を迎えました。さあ、1年の始まりです。気持ちも新たにいいスタートを切りましょう。

 

この4月に100周年記念館が完成しました。先輩たちが頑張ってきた軌跡を体感できるエントランス、いろいろな学習形態がとれるNCルーム、音楽室、美術室が入っています。これから大いに活用してください。

 

さて、今日皆さんにお話しするテーマは「コミュニケーション」です。家庭、地域、学校、社会人になると職場などで、コミュニケーションをまったく取らずに生活することは非常に困難です。また、人と人との関係を作るのにもコミュニケーションは欠かせません。今日は「楽しく学校生活を送るために」コミュニケーションの基本的な考え方を、伊藤守さんの著書「コミュニケーションはキャッチボール」をもとにお話しします。

 

皆さんはこれまで、コミュニケーションがうまく取れずに、友達との関係が悪くなったり、先生からの伝達事項をわかったつもりでいたら、「さっき、伝えたばっかりやろう」と怒られたりした経験はありませんか。面と向かったコミュニケーションでもうまく伝わらないのに、SNSを使った場合にはなおさらです。このようなことを避けるため、コミュニケーションの基本的な考え方を理解してください。

 

コミュニケーションが上手といえば、どんな人を想像しますか。話が上手な様子でしょうか。コミュニケーションとは、「伝える」という行動以上に、何かを「共有」するためのプロセスと言えるかもしれません。「コミュニケーション」の語源は「コミュニス(共有する)」です。コミュニケーションはキャッチボールに例えるとわかりやすい。キャッチボールをするには、まず練習が必要ですしルールも理解しなければなりません。

 

➀始めようという意図をもつ

まずは「キャッチボールを始めよう」という意図をもっている必要があります。

➁相手の同意がとれている

一方的にボールを投げつけていませんか?

➂適度な距離をとる

相手との適度な距離があって、初めてコミュニケーションは成り立ちます。

物理的な距離、心理的な距離感を測りながらしていますか?

➃完了させる

自分が投げて相手が受け取る、受け取ったボールを相手が投げて、自分が受け取る。

ここまでが、キャッチボールの1ユニットです。

⑤受け入れる

「受け入れる」とは、相手に「同意」することではありません。話の内容を受け

入れることと、相手がそう思っている、ということを受け入れることとは違いま

す。相手がそう思っていること、そして相手の存在を受け入れるということです。

⑥受け取りやすいボールを投げる

いつの間にかキャッチボールがドッジボールになってしまうことも。相手が受け取

りやすいボールを投げるよう意識することも大切です。

 

最後にまとめると、「コミュニケーションとは、共に目的地に向かうことであり、共有することであり、そのプロセスはキャッチボールである」、このことを意識するだけでも、選ぶ言葉や声のトーン、会話のタイミングや間が変わってくるはずです。新たな人間関係づくりに役立ててください。

新入生の皆さん、保護者の皆さま ご入学おめでとうございます

 

今日から新入生の皆さんは、浪商中学・高校の一員になりました。生徒・教職員一同 皆さんの入学を心より歓迎いたします。

 

また、大阪体育大学浪商中学校・高等学校への入学を祝して、お忙しい中、ご来賓の方々にご臨席を頂きました。高い所からではございますが厚くお礼申し上げます。

 

さて、高校は今年で創立97年目、中学校は49年目を迎えました。私立学校にはそれぞれ「建学の精神」があります。「建学の精神」とは学校を創るに当ってどのような教育をし、どのような人材を世に送り出したいのか、創立者の熱い思いがこもっています。本校の建学の精神は「不断の努力により、智・徳・体を修め、社会に奉仕する」です。もう少し砕いていうならば、「今、ここを精一杯生きることで、知識や技能を身に付け、心身を鍛え養い、世の中で役立つ人になってほしい」というものです。

 

入学生のみなさん、これから始まる中学生活や高校生活で、より自分を高めよう成長しようと思っているはずです。その気持ちを大事にし、行動で示してください。私たち教職員は、全力でみなさんをサポートします。3年後、6年後一回りも二回りも成長した皆さんが卒業していくのを、楽しみにしています。そして将来、世の中で役立つ人になってくれることを願っています。

 

次にみなさんは、思春期と呼ばれる心身ともに大きく変化する時期にいます。この大変で大切な時期を乗り越えるにあったて、皆さんにしてもらいたいことが3つあります。1つめ、「失敗を恐れず挑戦すること」新たなことに挑戦しないと道は開かれません。しかし新たな挑戦の結果はすぐには出にくいものです。2つめ、「試行錯誤の中から学ぶこと」いろいろ試してみること、失敗から学ぶ気持ちがあなたを成長させてくれます。3つめ、「自分と他者は違いがあって当たり前」集団生活する中では、意見の違いによりすれ違ったり、衝突したりすることがあります。しっかりコミュニケーションをとって互いの違いを認め合い、協働の精神を身に着けることです。

 

最後になりましたが、保護者の皆さまにはお忙しいと思いますが、今後も懇談会・授業参観・各種説明会等をご利用いただき、学校でのお子様の様子を見たり、聞いたりしていただきたいと思います。また、本校教職員は保護者の皆様と信頼関係を築き、お子様の教育に当たりたいと思っております。本校での教育活動にご理解とご協力をお願いいたしまして、入学式の式辞といたします。

3学期終業式 式辞

2018年03月22日

皆さんおはようございます

 

振り返れば、あっという間に1年が過ぎ、3学期の終業式の日を迎えました。3年生は中学校・高校とも卒業式を終え、それぞれの進路に巣立っていきました。皆さんは次の学年に進級することになります。

 

さて、韓国のピョンチャンで冬季オリンピック・パラリンピックが行われました。本日はそれに関連して「アスリートから学ぶ」というタイトルでお話しします。オリンピックでは、これまでで最多のメダルを日本は獲得しました。そこにはいろいろなドラマがありました。中でも私が一番印象に残っているのは、女子パシュートです。決勝は日本とオランダで、一人一人の選手の力はオランダが大きく上回っていましたが、団体戦のチームワーク、試合運びは日本が上回り金メダルを獲得しました。

一方、パラリンピックに山本篤さんがスノーボード2種目に出場していたのを知っていますか。そう、この方は大阪体育大学と大学院に在籍していた方です。山本さんのプロフィールをウキペディアからひも解くと、静岡県掛川市生まれ、小さいころからスポーツ好きで小学校の頃は野球を、中学・高校ではバレーボールをしていました。高校時代は垂直跳びで1mを超えるジャンプ力があったそうです。しかし、高校2年の春休みにスクーターで事故を起こし、入院後手術で左足を大腿から切断することになります。この経験から技師装具士を目指し、高校卒業後、専門学校に入学します。ここで、学生として在籍していた義足スポーツ研究者の稲葉さんに出会います。陸上競技を勧められ競技を始めます。

義肢装具士の国家資格を取得し就職も決まりますが、パラリンピックを目標に陸上競技を続けることを決め、2004年4月 大阪体育大学に入学、陸上競技部に所属し、100m、走り幅跳びの日本記録を次々と塗り替え、世界ランキング上位の実力を身につけました。

その後の戦績は次のように大活躍をされます。

2008年 北京パラリンピック 100m5位、走り幅跳び銀メダル

日本パラリンピック陸上界の「義足アスリート」としては初のメダリストに

2012年 ロンドンパラリンピック 100m で6位、200mで8位、走り幅跳びで5位

2013年 パラ世界選手権 走り幅跳びで金メダル

2015年 パラ世界選手権 走り幅跳びで金メダル

2016年 国内大会で世界新記録を樹立

2016年 リオパラリンピック 走り幅跳びで銀、

400mリレーで銅

2017年 スポンサー契約を結び、プロに転身

2018年 ピョンチャンパラリンピック スノーボードで出場

 

山本さんのこれまでの人生には、節目節目で「出会い」「選択」「心構え」「挑戦」という言葉が当てはまります。いい「出会い」はたまたまですが、人生の最も大切で面白いことの一つです。「選択」「心構え」「挑戦」は勇気が必要ですが、人生を豊かにするチャンスです。皆さんもチャンスを大切にしてください。

卒業生のみなさん、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。今日は皆さんにとって大きな区切りの日となります。義務教育の期間を終え、今後は自らの意思で学業を継続し人格の完成を目指すことになります。また、今日の卒業式典にご多用の中、学校法人浪商学園常務理事 西尾一実様をはじめ多くのご来賓の方々に、ご臨席をいただきありがとうございます。高いところからではございますが、心から感謝申し上げます
保護者の皆様に申し上げます。3年前、皆様の大切なお子様をお預かりいたしまして、ご期待に添うよう教職員一同、一体となって教育してまいりました。この間、本校の教育活動に格別のご理解とご協力をいただき、本当にありがとうございました。これまでお子様を育ててこられた保護者の皆様には、感無量のものが、おありかと推察いたします。先ほど表彰いたしましたように、皆勤賞をはじめ,外部の団体からも表彰されるなど、多くの活躍があり心強い限りだと思っております。

さて、卒業生のみなさん、改めて卒業おめでとう。この3年間、教科の学習、クラブ活動、特別活動など学校生活を頑張って過ごしてきました。もちろん思い通りに進んだことも、うまく行かなかったこともあったでしょう。振り返ってみると、失敗の中から多くのことを学び、成長できたように思いませんか。これから始まる高校生活でも、壁にぶつかり、迷い、悩むことがあると思いますが、しなやかに受け止めて対応してください。より一層あなたを成長させてくれるはずです。

皆さんが社会に出て活躍する未来はどうなっているのでしょうか。リニア新幹線が東京大阪間を1時間程度で結び、自動運転の車が荷物や人を運び、ドローンが宅配便を自宅へ届ける、街のコンビニは無人化しロボットが品出しや掃除、接客をしているかもしれません。自分の将来をイメージしにくい時代になりました。しかしながらどの時代であっても、その時代を生きる若者にとって未来は不確かなもので、不安であったとも思えます。そんな不安の中で自分の将来を手探りしていくときのキーワードは、自分の「好き」を見つけるだと思います。自分の「好き」を見つけることは案外難しいことです。なぜなら、見つけようと努力すればするほど、それは遠ざかっていくように思えるからです。今を精一杯生きることが自分の「好き」を見つける近道だと思います。中学三年生の自分、高校一年生の自分を精一杯生きることが、自分の「好き」を見つけることにつながります。そのきっかけは様々で、たまたまの人との出会い、たまたま見たTV番組、たまたま読んだ本など。もうすでに出会っている人がいるかもしれません。

みなさのこれからの人生で、そんなきっかけに出会い、自分の「好き」を見つけることをお祈りし、式辞といたします。

只今、二百六十九名の皆さんに卒業証書を授与しました。卒業生、並びに保護者の皆様、誠におめでとうございます。

また、第七十回卒業証書授与式を挙行するにあたり、ご多用の中、学校法人浪商学園野田理事長様をはじめ、多くのご来賓の方々のご臨席をいただきありがとうございます、高いところからではございますが、心より御礼申し上げます。

保護者の皆様には、今、晴れやかに巣立ちいくお子様の英姿を目の前にされ、夫々幼いころからの生い立ちを思い出されるなど、感慨もひとしおのことと存じます。高校時代は心身ともに大きく成長する時期でありますが、あり余るエネルギー故に、時に親としてご苦労も多々おありになったことと存じます。歴史と伝統を誇る本校の卒業生と言う栄誉は、お子様の努力の結晶であると同時に、絶えずお子様を励まし温かく育んでこられました保護者の皆様方の薫陶のお蔭でもあります。このような頼もしい若人の姿として実を結びましたことに、心から敬意とお祝いを申しあげます。

 

改めて卒業生のみなさん、卒業おめでとう。皆さんはこの三年間で、智・徳・体それぞれの面で研鑚を重ね成長されました。本校の建学の精神は「不断の努力により、智・徳・体を修め、社会に奉仕する」です。卒業後、皆さん一人ひとりが、活躍できる場を見つけ、それぞれの分野で社会に奉仕する人材と成られることを願っております。

さて、みなさんが活躍される10年後・20年後の未来について、今いろいろなことが言われています。例えば250年程前イギリスで起こった産業革命は、化石燃料を利用することで、物の生産や移動を飛躍的に拡大しました。以前は人や家畜がやっていたことを、熱エネルギーを使って機械が行うようになったため、それまであった職業がなくなり新たな職業が生まれました。それと同じようなことが高度情報化社会の進行に伴って起きています。これまで人間がやっていたことを人工知能やロボットがするようになる。一方そのような社会で新たに人間がする仕事も生まれてくる、というものです。

生活がより便利になり、快適になるでしょうが、その分何か大切なものが失われるようで不安にもなります。しかしながら歴史を振り返ると、どの時代であってもその時代を生きる人々は、時代の波にもまれながら、各自のポジションで試行錯誤を繰り返し、何とか生きて次の世代にバトンを渡してきたのだろうと思われます。

これから社会に出てゆく皆さんには、様々な困難が待ち受けているでしょう。それに直面した時、戸惑い、混乱し、逃げ出したくなることもあるでしょうが、そこで踏みとどまり、問題を柔軟に受け止め、課題の解決に最善を尽くす人になってほしい。課題を解決するごとに成長していく人になってほしいと思います。

最後に、皆さんのこれからの人生に幸多かれと祈念し、式辞といたします。さようなら。

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