只今、二百三十八名の皆さんに卒業証書を授与しました。卒業生、並びに保護者の皆様、誠におめでとうございます。

また、第六十八回卒業証書授与式を挙行するにあたり、ご多用の中、学校法人浪商学園野田理事長様、大阪体育大学岩上学長様をはじめ、多くのご来賓の方々のご臨席をいただきありがとうございます、高いところからではございますが、心より御礼申し上げます。

 

保護者の皆様には、今、晴れやかに巣立ちいくお子様の英姿を目の前にされ、夫々幼いころからの生い立ちを思い出されるなど、感慨もひとしおのことと存じます。

高校時代は心身ともに大きく成長する時期でありますが、あり余るエネルギー故に、時に親としてご苦労も多々おありになったことと存じます。歴史と伝統を誇る本校の卒業生と言う栄誉は、お子様の努力の結晶であると同時に、絶えずお子様を励まし温かく育んでこられました保護者の皆様方の薫陶のお蔭でもあります。このような頼もしい若人の姿として実を結びましたことに、心から敬意とお祝いを申しあげます。

 

卒業生のみなさん、改めて卒業おめでとう。皆さんはこの三年間で、智・徳・体それぞれの面で研鑚を重ね成長されました。本校の建学の精神は「不断の努力により、智・徳・体を修め、社会に奉仕する人材の育成」です。卒業後、皆さん一人ひとりが、活躍できる場を見つけ、様々な分野で社会に奉仕する人材と成られることを願っております。

 

さて、昨年十一月末に、「ゲゲゲの鬼太郎」などの作品で知られる漫画家の水木しげるさんが、93歳でその生涯を閉じました。その際の報道で、『水木サンの幸福論』という著書に、幸福になるための知恵として、次の<幸福の七カ条>が紹介されていました。

第一条  成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。

第二条  しないではいられないことをし続けなさい。

第三条  他人との比較ではない、あくまで自分の楽しさを追及すべし。

第四条  好きの力を信じる。

第五条  才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。

第六条  怠け者になりなさい。

第七条  目に見えない世界を信じる。

以上ですが、水木さんは「何十年にもわたって世界中の幸福な人、不幸な人を観察してきた体験から見つけ出した、幸せになるための知恵」と言っています。私はこの七カ条から、アドラーという心理学者を思い出しました。なぜなら、彼が人生について述べた内容と重なる部分が多いからです。

アドラーの文を「嫌われる勇気」という本から紹介します。「人生とは、今この瞬間をくるくるダンスするように生きる、連続する刹那である。ダンスを踊っている「いま、ここ」が充実していればそれでいい。人生とは点の連続であり、連続する刹那である、過去も未来も関係なく物語ではない。目標などなくていい、「いま、ここ」を真剣に生きること、それ自体がダンス(=人生)。「人生における最大の嘘」は、「いま、ここ」を生きないこと、過去を見て未来を見て、人生全体にうすぼんやりとした光を当てて、何か見えたつもりになること。」と言っています。

人生如何に生きるべきか、考え方はいろいろあります。皆さんはこの後の人生を、どのように歩まれるのでしょうか。皆さんのこれからの人生に幸多かれと祈念いたしまして、式辞といたします。さようなら。

 

平成28年1月30日

大阪体育大学浪商高等学校

校長 清水俊彦

3学期始業式 式辞

2016年01月08日

おはようございます。今日から3学期が始まります。中学3年生は高校入試に向けて、高校3年生はセンター試験、私立の一般入試、国公立の二次試験と最後までしっかり頑張ってください。

さて、今日は昨年末に体大のある先生から、勧められて読んだ本が面白かったので、皆さんに紹介します。「脳を鍛えるにはどうすればいいのか」が最新の脳科学のデータをもとに書かれた本です。

 

まずは<脳構造の基礎知識>からですが、脳は主にニューロンという神経細胞でできています。血管から栄養や酸素をもらって、情報伝達の働きをしています。その数は脳全体で1000億個~2000億個の間で、大脳だけでも100億個~180億個あると言われています。

少し前までは、<脳細胞は減る一方で、新たにはできない>というのが常識でした。二十歳を過ぎれば、毎日10万個づつ脳細胞は死んでいくとも言われていました。しかし、現在では脳細胞の数は「生まれた時が一番多く、2歳くらいまでに7割くらいが消える。部位によってはその後、ほとんどかわりがない。」と言われています。

 

15年ほど前、がんの研究からたまたま、記憶と関係の深い海馬というところで、新たなにニューロンがつくられていることが確認され、<いくつになっても脳細胞はできる>となりました。では、どのような条件のとき、ニューロンは作られるのでしょうか。先ほど言った本の題名は<脳を鍛えるには○○しかない>というものです。さて、○○には漢字2文字が入ります。皆さんは何だと思いますか。

答えは運動です。「運動をすると脳の神経成長因子が増えたり、ストレスやうつを抑えたり、学習力が向上したり、がんや認知症になりにくくなる。」と著者のレイティ氏は言っています。「運動と脳の関係は、人類も元々は野生動物であり、身体を動かすことで生命をつないできた。その進化の歴史の中でできてきたシステムではないか。」とも言っています。

 

さて、このことより皆さんは、大きなアドバンテージを持っていることになります。運動部に所属している人はもちろん、朝の自転車通学をしている人は、脳を最高の状態にして授業を受けているからです。あとは活用次第です。このアドバンテージを生かさない手はありません。

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