3学期終業式 式辞

2016年03月19日

今日3学期の終業式を迎えました。振り返ってみるとあっという間の1年だったのではないでしょうか。そのあっという間ではありますが、その中にはいろいろなことがありました。反省すべき点は反省し、気持ちを切り替えて4月から新しい年度を迎えてほしいと思います。

 

さて、今日皆さんに紹介したいのは素敵な会社の話です。TVのニュースを見ていると、最近ブラック企業やブラックバイトという言葉がよく出てきます。他にも不正○○事件とか、ネガティブなものばかり報道されます。これはニュースの性質上仕方ないのかもしれません。

ニュースにはあまり出てこないけれども、素敵な会社はたくさんあります。「日本でいちばん大切にしたい会社」という本から紹介します。著者の坂本光司さんは、法政大学の教授で中小企業の研究を専門にされています。その研究の特長は、現場に行き実際に会社の様子を見て、経営者従業員に話を聞くというスタイルです。40年間に6500社を訪問しています。多くの企業が業績や成長を追い求めて経営され、努力しているが景気に左右され赤字経営に陥っている。その中で景気に左右されず、好業績を出し続けている企業が1割ほどある。その1割の企業に共通している点は、次の5人を大切にしている企業だと言います。

1人目 「社員とその家族」

2人目 「社外社員とその家族」

3人目 「現在顧客と未来顧客」

4人目 「障がい者や高齢者など社会的弱者」

5人目 「出資者、支援者」

最たる共通項は「人を大切にする、人のしあわせを念じた経営が貫かれている」事でした。具体的にどんなことか、日本理化学工業(株)の例を見てみましょう。この会社は学校で使うチョークなどを製造する会社で、国内チョーク業界でシェア30%を超えるトップメーカーです。また、知的障害を持っている人を従業員の7割雇用しています。障がい者多数雇用を目指したきっかけは、禅寺のお坊さんから「人間の究極の幸せは、1つ目は愛されること、2つ目はほめられること、3つ目は人の役に立つこと、4つ目は人に必要とされることの4つです。福祉施設で大事に面倒をみてもらうことが幸せではなく、働いて役に立つ会社こそが人間を幸せにするのです。」と教わったからです。

この本には他にもたくさんの好業績企業が紹介されています。ここでは紹介しきれません。是非一度読んでみてください。

卒業生のみなさん、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。今日は皆さんにとって大きな区切りの日となります。義務教育の期間を終え、今後は自らの意思で学業を継続し人格の完成を目指すことになります。また、今日の卒業式典にご多用の中、学校法人浪商学園理事長 野田賢治様をはじめ多くのご来賓の方々に、ご臨席をいただきありがとうございます。高いところからではございますが、心から感謝申し上げます

 
次に、保護者の皆様に申し上げます。3年前、皆様の大切なお子様をお預かりいたしまして、ご期待に添うよう教職員一同、一体となって教育してまいりました。この間、本校の教育活動に格別のご理解とご協力をいただき、本当にありがとうございました。これまでお子様を育ててこられた保護者の皆様には、感無量のものが、おありかと推察いたします。先ほど表彰いたしましたように、皆勤賞をはじめ,外部の団体からも表彰されるなど、多くの活躍があり心強い限りだと思っております。

 

さて、卒業生のみなさん、改めて卒業おめでとう。この3年間、教科の学習、クラブ活動、特別活動など学校生活を頑張って過ごしてきました。もちろん思い通りに進んだことも、うまく行かなかったこともあったでしょう。振り返ってみると、失敗の中から多くのことを学び、成長できたように思いませんか。これから始まる高校生活でも、壁にぶつかり、迷い、悩むことがあると思いますが、しなやかに受け止めて対応してください。より一層成長させてくれるはずです。

 

高校の卒業式典でも紹介しましたが、昨年末に亡くなったゲゲゲの鬼太郎などの作品で知られる水木しげるさんは、幸福に人生を送るには、「人と比較するのではなく、自分が本当に好きなことを見つけて、自分の楽しさを追求すること。」と言っています。しかし、この自分の「好き」を見つけることは案外難しいことです。どうすれば見つけられるのでしょうか。見つけようと努力すればするほど、それは遠ざかっていくように思います。私は、見つけることを目的にせず、今を精一杯生きることではないかと思います。中学三年生の自分、高校一年生の自分を精一杯生きることで、自分の「好き」を見つけることができると思います。そのきっかけは様々で、たまたまの人との出会い、たまたま見たTV番組、たまたま読んだ本など。もうすでに出会っている人がいるかもしれません。

 

みなさのこれからの人生で、そんなきっかけに出会い、自分の「好き」を見つけることをお祈りし、式辞といたします。

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